うつ病と低血糖症状は類似していることが報告されている。また糖尿病および耐糖能異常患者ではうつ病の合併が多く見られ、さらにうつ病患者においても糖尿病や耐糖能異常が合併しやすいことが報告されている。本研究では耐糖能異常および糖代謝異常に伴う、気分障害等の精神神経疾患発症メカニズムを解明するために、うつ病患者の血糖変動や気分症状等への影響と、急激な血糖変動を誘起させたラットの行動変化と内分泌への影響について検討した。その結果、うつ病患者では耐糖能異常と低血糖時の中枢神経症状がみられたが、血糖変動させたラットでは異常行動や内分泌への大きな影響は見られなかった。
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