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2014 年度 実績報告書

自発的身体活動・運動行動誘発におけるドーパミンシステム系遺伝子多型の関連

研究課題

研究課題/領域番号 25750371
研究機関独立行政法人国立健康・栄養研究所

研究代表者

村上 晴香  独立行政法人国立健康・栄養研究所, 健康増進研究部, 研究員 (20344880)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード運動 / 身体活動 / 行動 / 遺伝 / ドーパミン
研究実績の概要

身体活動・運動が、生活習慣病予防等に有効であることは、広く知られているが、実際に身体活動や運動の増大を目的とした“行動”を起こすことは困難である。本研究は、この“行動”に着目し、人における自発的身体活動・運動誘発のメカニズムを探ることを目的に行った。具体的には、自発的身体活動・運動行動の個人差にドーパミンシステム系に関わる遺伝子の多型が関連しているか検討することで、自発的身体活動・運動行動にドーパミンシステム系が関わっているかを検証した。対象は、一般成人約800名、アスリート約600名とした。アスリートは、特異的な身体活動・運動行動を有する集団として位置づけた。一般成人およびアスリートにおいて、ドーパミン受容体D2(DRD2)遺伝子(11ヶ所)、DRD1遺伝子(2ヶ所)、DRD4遺伝子(1ヵ所)、COMT遺伝子(1ヵ所)、DAT遺伝子(1ヵ所)の遺伝子多型を決定した。DRD2遺伝子の発現レベルを変化させることが報告されいてるDRD2/ANKK1遺伝子のrs1800497多型(C>T)は、青年期における運動習慣と関連していたことが明らかとなった(平成25年度成果)。また、この多型は、男性アスリートにおいて、アスリートレベル(国際レベル、国内レベル、地域レベル)と関連しており、TT型を有する人は国際/国内レベルであるオッズ比が1.67(95%信頼区間:1.15-2.41)であった。また、DRD2遺伝子における他の10ヶ所の多型を検討したところ、2ヶ所の多型が、3次元加速度計により評価した日常における身体活動と関連していた。また6ヵ所の多型が青年期における運動習慣の有無と関連していた。さらに1ヵ所の多型がアスリートであることと関連していた(平成26年度成果)。これらの結果から、日常における身体活動量や運動習慣にはドーパミンシステム系の経路が関連していることが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Circulating leptin levels are associated with physical activity or physical fitness in Japanese.2014

    • 著者名/発表者名
      Miyatake N, Murakami H, Kawakami R, Tabata I, Miyachi M; The NEXIS Study Group.
    • 雑誌名

      Environ Health Prev Med

      巻: 19 ページ: 362-366

    • DOI

      10.1007/s12199-014-0398-2

    • 査読あり
  • [学会発表] Association between DRD2 Genotypes and Exercise Habits.2015

    • 著者名/発表者名
      Murakami H, Fuku N, Iemitsu M, Sanada K, Kawakami R, Gando Y, Miyachi M.
    • 学会等名
      62nd American College of Sports Medicine
    • 発表場所
      San Diego (USA)
    • 年月日
      2015-05-28
  • [学会発表] これ以上の身体活動低下を防ぐための社会環境の整備と改善:身体活動・運動行動に影響を及ぼす遺伝要因.2014

    • 著者名/発表者名
      村上晴香
    • 学会等名
      第73回日本公衆衛生学会
    • 発表場所
      栃木県総合文化センター(栃木県・宇都宮市)
    • 年月日
      2014-11-06
  • [学会発表] 日常身体活動量の個人差とドーパミン受容体(DRD2)遺伝子多型との関連.2014

    • 著者名/発表者名
      村上晴香, 福典之, 川上諒子, 丸藤祐子, 家光素行,真田樹義, 宮地元彦
    • 学会等名
      第69回日本体力医学会
    • 発表場所
      長崎大学(長崎県・長崎市)
    • 年月日
      2014-09-20
  • [学会発表] Effect of DRD2/ANKK1 genotype on exercise behavior and performance in Japanese athlete and control.2014

    • 著者名/発表者名
      Murakami H, Fuku N, Iemitsu M, Sanada K, Kawakami R, Gando Y, Miyachi M.
    • 学会等名
      61st American College of Sports Medicine
    • 発表場所
      Orlando (USA)
    • 年月日
      2014-05-28

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公開日: 2016-06-01  

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