本研究は,追跡調査を通して思春期(小学5年)の身体活動に幼少期(小学1年)のどのような要因が関係しているのかを調査した。その結果,思春期の中・高強度運動時間は幼少期の体脂肪率と弱い負の相関関係,体力(有酸素能力)と中程度の正の相関関係が認められた。運動スキルは,①移動系スキル(スキップやジャンプなど)と,②用具操作系スキル(投げる,蹴るなど)に分けられるが,移動系スキルよりも用具操作系スキルの方が高い相関関係を示した。思春期にアクティブな子どもは,幼少期にはすでに体力が高く,ボールなどの運動用具をうまく操作できるスキルが高い傾向があることが明らかとなった。
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