養育者が乳児に歌いかける行動は様々な場面で見られる。そこには、共に遊びたい、気分を落ち着かせたいなど、養育者の乳児に対する明確なコミュニケーション意図が反映されている。本研究では、乳児がそのような歌唱自体や歌い手の意図をどのように処理しているのか、脳反応と選好注視法を用いた行動実験から検討した。その結果、脳反応測定から乳児が発達の早期から歌唱と言語を異なる信号として処理をしている可能性が示唆された。さらに、行動実験から歌唱音声自体のみならず、視線やと歌いかけ行動自体が乳児の歌い手に対する選好に関係があることが明らかとなった。
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