研究課題
若手研究(B)
本研究は、日本イエズス会版の修辞学的伝統としてのルネサンス・ヒューマニズムが、取捨選択などの変容を被りながら後代に継承されている事実を、欧文原典・キリシタン版・キリシタン写本という文献上の流れを追う事によって実証的に明らかにし、近世初期日本と、混沌とした背景を有する当時のキリスト教が接触した際の、宗教的構成要素の取捨選択のあり方を考察した。具体的には、(1)翻訳・翻刻の未だない資料の対訳分析と、(2)戦後半世紀以上包括的調査の途絶えているキリシタン版の海外所在の移動の追跡を行った。
思想史