研究課題/領域番号 |
25770035
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
村上 龍 山口大学, 人文学部, 准教授 (80613885)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 美学 / 美学史 / 哲学 / 思想史 / 近代フランス / 近代ドイツ / 独仏関係 |
研究概要 |
本研究の目的は、一九世紀後半から二〇世紀初頭にかけて活躍したフランスの哲学者、美学者たちが、カントをはじめとするドイツ近代哲学、美学をどのように受容し、そのうえでいかにして自身の思想を育てたのかを、とくに専門的美学者であるヴィクトール・バッシュ(一八六三‐一九四四年)を軸として検証、相互に比較することにより、当該時期のフランス美学を言わば立体的に把握しなおし、もって従来顧みられることの少なかった当該時期のフランス美学にあらたな光を投げかけるとともに、いまだ解明されざる部分のおおい近代哲学、美学上の独仏関係の一端を明らかにすることである。 平成二五年度には、調査のうえでは、バッシュにかんする一次文献および二次文献の調査を集中的にすすめるとともに、それと並行して、とくに「歴史」という主題をめぐり、アンリ・ベルクソン(一八五九‐一九四一年)とモーリス・メルロ=ポンティ(一九〇八‐一九六一年)との関係をあらためて検討し、いうなれば現代フランス哲学の視角から近代フランス哲学、美学を照射するべく努めた。 調査結果の公表にかんしては、平成二五年度には、第一九回国際美学会(於ポーランド、クラクフ)にてA Study of the Bergsonian Notion of <Sensibility>と題した研究発表を、そして、西日本哲学会第六四回大会(於九州産業大学)、ならびに、第二回九州美学研究会(於九州大学)にて「「呼びかけ」と「応答」としての「歴史」――「歴史」概念をめぐるベルクソンとメルロ=ポンティとの交差――」と題した研究発表を、それぞれおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査も順調にすすめられており、また、複数回の研究発表をつうじて調査結果の一部を公表することもできたため。
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今後の研究の推進方策 |
現状においておおむね順調に研究をすすめられているため、今後も同様の仕方で、ひきつづき関連文献の読み込みをおこなってゆきたい。
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