東南アジア地域で、イスラーム美術がいかに発展し、どのようなイスラーム美術品がコレクションされ、どのような意図のもとに展示されているのかを、初年度はブルネイにおいて調査し、2年目はジャカルタで調査した。ブルネイでのイスラーム美術展示には、「マレー・イスラーム王制」をかかげるイスラーム国家としてのブルネイを印象付ける目的があるようだった。一方インドネシアでは、展示において「イスラーム美術」というカテゴリーや表記が見られないが、それは、多民族・多文化のインドネシアで、特定の宗教に焦点を当てることが忌避されているからと考えられる。東方アジアのイスラーム美術について、シンポジウムを2度行った。
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