本研究では不動明王をはじめとする明王という密教尊像がインドから中国を経由して日本に伝わり、また国内で中央から地方へと信仰が伝播していく過程でその図像がどのように変化していったのかを検討していく上で必要な調査を国内の彫像作例を中心に実施し、その成果の一部を学術論文の形で報告した。また、本研究の中で「デジタル明王図像集」という明王像に関するデジタルアーカイブサイトを製作し、これまでの調査で撮影した明王像の写真資料や、研究の過程で収集した不動明王を中心とする経典・儀軌、修法次第などの聖教類をこのサイトで公開し、情報の共有化を図った。サイトのデータは今後も継続して公開作業を進めていく計画である。
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