戦後日本において高度消費社会体制の確立した1980年代から2000年代までの少女マンガ誌における若年女性表象の特徴と変遷過程を分析した。若年女性に関する多様な文化表象が乱立していくなか、「少女」という伝統的な若年女性像の橋頭保であった少女マンガが、少女文化の外部において生成された若年女性像をいかにして排除/受容しながら、「少女」像を解体/再構築していったのか、一次資料・二次資料の綿密な収集・整理のうえで、同時代の文化的言説、社会的環境、マンガ史的文脈、出版社のマーケティング戦略などを参照しながら明らかにした。
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