研究課題/領域番号 |
25770061
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
安田 友重 (村上友重) 東京藝術大学, 美術学部, 専門研究員 (50619799)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 写真 / 美術 / デジタルネガ / ピエゾグラフィー / 古典技法 |
研究実績の概要 |
昨年度は、研究の遅延のため現状の情報収集から始まったが、写真業界におけるデジタル技術の刷新は進んでいるものの、本研究領域としている、デジタルネガの技術やQTR(Quad Tone Rip)における技術に関しては、やや落ち着きを見せており、開始時点の2013年とさほど開きがないことが伺えた。6月には写真複製機(紫外線露光機)を購入し、QTRによって得られるデータからデジタルネガにてプリント等を行う環境を整えていった。同時に、研究機関である東京藝術大学にも通い、プリント制作や写真関連の情報収集などを行った。その後、9月に研究協力者でもある伊藤剛氏を尾道に招聘し、本研究もその一部であるオルタナティブプロセスの講義と、本研究についてのミーティングを行った。その際に、アメリカにおいても古典技法の技術更新は緩やかに進んでおり、現段階で三年前と画期的に変わるような状況ではないということが分かってきたため、産前産後休暇以前からの情報を引き継ぎ研究を行う方針とした。デジタルネガ、ピエゾグラフィー、どちらにおいても、QTRの重要性が依然として高いことが明らかなので、デジタルネガに関しては、支持体に合わせたプロファイル制作と、そのトーンカーブの追求を行うことと合わせて、支持体が不安定なため、それをいかに安定させ、プリント制作が出来るかということについてデータベースを作っていくことが引き続きの課題となってくる。それとして平行して、ピエゾグラフィーの研究も前倒し、3月には日本でピエゾグラフィーの研究、制作を長く行っている作家の展示視察を経て、本格的な稼働に向けて準備を始めている。しかしながら、まとまった研究時間を捻出することが非常に困難な状況のため、実践、データの蓄積等、全体的な遅延が生じている状態。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
産前産後の休暇と育児休業に合わせ、復帰後、研究機関が遠隔地になったことや、自身の環境変化に伴う諸問題のため、十分な研究時間の確保、捻出がきわめて困難な状況となり、研究に割ける時間は乏しく、当初の予定通りに進めていくことは困難だったため、研究は大幅に遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、先ずQTRの更なる読解とテストを行い、当初の予定通り良好な画像を得られるためのデジタルネガプロファイル制作、研究を進めるとともに、ピエゾグラフィーのための環境整備とその研究、それらを発展させた作品制作開始へと早急に進めていくこととしている。
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次年度使用額が生じた理由 |
産前産後の休暇、育児休業、また復帰後も研究環境の諸問題により、十分な研究時間の確保、捻出がきわめて困難な状況のため当初予定していた計画履行は難しく、スケジュールに遅延が生じたため。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度は、当初予定していた最終年度のスケジュールを執行していくが、研究協力者のアトリエ視察に関しては、研究および設備稼働の遅れもあり、調整中としている。デジタルネガおよびピエゾグラフィーのワークフロー及びプリント制作環境を早急に整備していく必要があるため、プリンターとその備品や消耗品などの他、パソコン関連機器、ソフト等を最新に更新していくための備品導入を予定している。
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