研究課題
若手研究(B)
万葉集は、古代日本語資料として資料的価値の高いものであるが、現存する写本は11世紀を遡らない。本研究は、万葉集中に残る異伝を、成立以前に存した校合資料の痕跡をとどめるものと捉え、編纂当初から平安中期頃までの万葉集の姿を部分的にではあるが、明らかにした。木簡等の資料に残る歌と万葉集という文学作品の間を埋める資料として、異伝に注目することで、資料的な制限のあった古代日本語研究に新たな資料を供することができたと考える。
人文学