研究課題
若手研究(B)
江戸時代の参勤交代制のもとで江戸の文化は国元に運ばれ、地方文化に影響を与えていた。歌舞伎や人形浄瑠璃といった都市演劇文化も、地方から高い関心を集めていた。本研究では、第一に対馬藩において、江戸屋敷で上演されていた人形浄瑠璃を小姓たちが習得し、国元で小姓操りとして上演していた事例に注目した。これは藩主宗義真の意向によるもので、組織的に運営されていた実態も窺えた。第二に、鳥取藩士の日記から、江戸詰となった藩士が芝居を熱心に観覧していた実態も明らかにした。
日本近世文学