近代社会の成立やプロテスタント神学の特徴として重要な「契約」という概念とリスク管理の一形態として発展した「保険」という制度の二つをテーマに据え、この2点の形成、変容を主要なアメリカ文学作品から明らかにする研究を行なった。具体的には「アメリカ文学とお金」というシンポジウムを企画開催した(2013年)。また、「スモールタウン」「ロードナラティブ」というアメリカ文学の2ジャンルが象徴する経済観念の違いについて研究発表を行なった(2014年)。さらに「保険」が頻出するPaul Austerの作品群において登場人物たちが死者と結ぶ金銭的契約の意味を明らかにした論文を発表した(2016年)。
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