研究課題/領域番号 |
25770159
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
平岩 健 明治学院大学, 文学部, 准教授 (10572737)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 生成文法 / 統語論 / 再帰性 / 併合 / 等位接続 / 数 / 言語能力 / 数能力 |
研究実績の概要 |
2年目の本年度は数詞の統語構造の研究と数感覚 (number sense) との関連性の研究を行った。その過程で2014年9月にはフランスCNRSのPierre Pica教授と主に再帰性と併合に関して研究交流と今後のプロジェクト構想の話し合いを行った。また、2014年10月には明治学院大学にて、広義の数関連分野の研究を行っている言語学者と数学者を招き、言語と数に関するシンポジウム"Symposium on Number"を開催し、自らも研究成果"Number Systems and the Faculty of Language―Issues in Number, Numerals, Agreement, and Beyond―."を発表した。さらに、2014年11月に米国MITで開催されたNELS45では、日本語名詞句内における数や名詞クラス等の機能範疇の存在に関する研究発表"A Comparative Syntax of Indefinite QPs and Augmentless Nominals in Japanese and Bantu”を行った。 本研究期間中には、加算演算子 (&) と選言的演算子 (or) の比較から、選言的演算子と疑問標示との統語的関係の研究も行った。この成果に関しては"Disjunction and Question in Dagaare"として2015年10月に国際学会での発表が決定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り日英語および琉球語(首里方言)・Dagaare語の数詞のシンタクスの研究が進展した。また本研究プロジェクトから名詞句内構造や疑問文と選言的演算子の関係の研究など、他現象への広がりも見られたのは当初の予定になかった成果と言える。
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今後の研究の推進方策 |
本年度はこれまで2年間で得られたデータを分析し理論化した上で国際的ジャーナルに投稿することを最終目標とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
3月に行った沖縄フィールドワーク研究およびウィーン大学におけるAdams Bodomo氏とのDagaareに関する研究の支出精算が2015年度の処理扱いとなったため、次年度使用額が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度の使用計画には影響なく、当初の計画通り研究を遂行する予定である。
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