本研究は日本語のスパムメールを分析する。特に男性パートナーとの肉体的関係を求めている女性のふりをした、いわゆる「逆援助交際」の招待メールに注目する。分析の中心となる343通のスパムメールのコーパスによる調査に加え、二種類の分析方法を用いた。一つ目は55人の大学生を対象とした質問紙による調査であり、二つ目、以前スパムメールの作成に関わっていた「スパム関係者」との半構成的インタビューである。 上記の3つの調査結果を総合することにより、スパムメールのテキストの特徴について、送信側(作成者)と受信側(読者)を含めて、新たな知見を得ることができる。
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