本研究では、4年間を通じてフィールドワークを行い、中国雲南省で話されるカムチベット語のおよそ110地点に及ぶ変種ならびにカムチベット語分布域に重なる地域に分布するナシ語、リス語、マリマサ語について、語彙形式および基本文型を中心に記述した。次に、これらのデータを電子化し、カムチベット語については、ArcGISで分析可能な形のデータベースを作成した。これをもとに、地理言語学的な分析を行い、各種方言群の形成について考察を進めた。 以上の研究に基づく成果として、論文を計60件発表し、単著を1件出版した。また、国内・国際会議において、口頭発表を25件、ポスター発表を1件行い、招待講演を7件行った。
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