研究実績の概要 |
前年度に質的研究を基に作成した方略を用いて,担当クラスにて動機づけの低い学習者,英語が苦手な学習者を対象に,動機づけを高める授業実践法の効果検証を行った。実験クラスを特別設けることなく,研究代表者が担当するクラスに所属する学生を調査協力者としてデータ収集を行った。その際に,動機づけを高める授業実践法を教育的介入とし,通常の授業の一環として調査することで,自然な学習環境でのデータを得られるようにした。実験の前後で動機づけの変動を統計的に捉えるため,プレ測定,中間測定,ポスト測定の3時点で量的・質的データを収集した。その結果,特性レベルの動機づけ,英語授業レベルの動機づけ,そして学習への取り組みの3つの観点で上昇が見られた。特に英語授業レベルの動機づけでの上昇が大きく,効果量(r)で.79の上昇が見られた。現在は研究成果とその課題を取りまとめている段階であり,データベースは更新中のため公開を中断している。なおこれらの研究成果は,当初の計画通りに以下の学会にて研究成果発表された。 1)田中博晃(2014). 英語が苦手な学習者の内発的動機づけと取り組みを高める授業の効果:実践研究による予備的検討, JACET中国四国支部研究大会, 広島市.2)田中博晃(2014). 英語授業レベルの動機づけが低い学習者の内発的動機づけを高める授業の効果:予備的検討, 第45回中国地区英語教育学会, 松江市.3)田中博晃(2014). 習熟度の低い学習者の内発的動機づけと学習への取り組みを高める研究, 日本教育心理学会第56回総会, 神戸市.
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