研究課題
若手研究(B)
本研究は、18世紀後半から19世紀初頭にかけて日本各地で行われた藩政改革の内容と理念の特色を、米沢藩・熊本藩・仙台藩・佐倉藩等の改革を事例に、解明したものである。18世紀半ば以降、政治的・社会的な規範や慣行、人々の意識・行動が、幅広く「風俗」の語によって論じられ、「風俗」の善悪が政治に対する評価の基準とされるようになった。あるべき「風俗」の形成を目指して実施された藩政改革では、「孝」道徳や「富国安民」といった理念が重視された。これらは、忠孝道徳論や富国強兵論につながるものと展望できる。
日本近世史