研究課題
若手研究(B)
本研究では、薩摩藩における同時代の、異なる人物の手元で作成された複数の奥日記を分析対象とすることで、奥向構造の人的・組織的・史料的な全体像を把握・復元することを目的とした。12人の手による38冊の日記を分析し、儀礼・贈答から血縁者の交流関係をあきらかにすることができた。また、藩政に関わる史料が書き写されていたことから、奥向自体が独立した組織ではなく、表向と相互に補完し合う「政治機構」として機能していたことがあきらかとなった。
日本近世史