研究課題/領域番号 |
25770242
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 昭和女子大学 |
研究代表者 |
松田 忍 昭和女子大学, 人間文化学部, 講師 (00621070)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 国際研究者交流 / 史料調査 / 史料紹介 |
研究概要 |
1.「安積得也関係文書」の目録作成・校正と解題執筆。国際基督教大学寄託「安積得也関係文書」について、自ら解題を執筆すると共に、8名の研究者・大学院生に解題執筆を依頼し、その編集をおこなった。また目録作成および校正をおこなった。2015年度中に刊行予定である。戦前戦後の内務官僚の思想と行動を明らかにする本文書群は歴史研究者からの注目を集めており、すでに海外からの閲覧希望の問い合わせも受けている。本文書目録及び解題は、そうした閲覧の際の有用な手引きとなる。 2.「〔史料紹介〕安積得也「第一號 栃木縣陣中口授日記」」執筆。多くの歴史研究者に「安積得也関係文書」の存在を知って頂くため、同文書中の戦時期日記の一部を翻刻し解題を付して、昭和女子大学『学苑』2013年9月号紙上で公開した。 3.新生活運動関係の史料調査。2013年9月17日~20日沖縄県へ出張し、沖縄県立図書館、読谷村役場などで史料所在調査をおこなった。今帰仁村歴史文化センターでは戦時期村役場史料の存在を確認したが、閲覧許可を得るには至らず、再訪して信頼関係を築いていきたい。 4.東アジア研究者との共同研究体制づくり。2014年3月5日~8日韓国へ出張し、同6日のInternational Conference ‘Modernization and Diary in East Asia’にて、7名(日本2名、台湾2名、韓国2名、中国1名)が学術報告をおこない、東アジア研究における日記利用の可能性について討議した。そのなかで私は「「生活」をめぐる戦時と戦後―「安積得也日記」を読む―」の報告をおこなった。また同7日には全北大学大学院生を対象とし、講義「新生活運動とアジアの戦後」をおこなった。韓国側の研究チームと今後の共同研究を進めることを約し、本研究計画の根幹であるアジアにおける生活運動分析にむけて、実りある会議であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度にかかげた研究実施計画4点につき、それぞれ進展があったため。
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今後の研究の推進方策 |
現時点において、研究計画の変更は必要ないと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
【旅費】校務などにより史料調査出張の期間が確保できず、計画では2週間×1回の沖縄出張を計画していたが、4日間の出張となったため。 【人件費・謝金】史料収集が刊本中心となったため、史料翻刻の業務が予定よりも少なくなり、謝金額が当初予定に比して少なかったため。 【その他】史料収集が刊本中心となったため、資料撮影・印刷などに関わる経費が予定に比して少なかったため。 ・未刊行史料を中心とする、史料調査出張を2014年度に繰り越しておこなう。その結果得られた史料の処理(データベース作成業務および翻刻業務)について、学生などに研究補助をお願いし、謝金を支払う予定である。
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