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2013 年度 実施状況報告書

「帝国日本」における若者の政治運動に関する比較史的研究―「中央」「地域」「外地」

研究課題

研究課題/領域番号 25770244
研究種目

若手研究(B)

研究機関早稲田大学

研究代表者

伊東 久智  早稲田大学, 大学史資料センター, 助手 (90434373)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード日本近現代史 / 若者 / 青年 / 政治運動 / 政治文化 / 議会政治
研究概要

〔研究目的〕本研究の目的は、近代日本における若者の政治運動を、「地域」(地域青年党運動)と「帝国」(植民地台湾における議会設置請願運動)、いわばミクロとマクロの観点から捉え直し、「中央」(「院外青年」運動)に関する知見との総合を図ることにある。
〔研究方法〕地域青年党運動研究を〈基幹的研究〉、台湾議会設置請願運動研究を〈発展的研究〉とそれぞれ位置づけ、さらに前者を、①文献調査(先行研究・自治体史からの事例抽出)と②事例研究(日本海青年党連盟に関する資料収集)に、後者を、①文献調査(研究史整理)と②史料状況把握にそれぞれ細分化して研究を進める。平成25年度は、〈基幹的研究〉に集中して取り組むこととした。
〔研究成果〕〈基幹的研究〉の①については、先行研究の収集・調査をほぼ完了した。それによって、さらなる事例の発掘に努めるべきだとする立場と、各事例を総合すべき段階に達しているとする立場との併存的研究状況をあらためて確認することができた。ただし、自治体史からの事例抽出については、作業が緒に就いたばかりである。この課題については、事例研究のための準備作業という短期的課題としてではなく、それと並行して行う長期的課題として位置づけ直す必要があると考えている。
〈基幹的研究〉の②については、石川県(金沢市)において集中的な資料調査を行う予定であったが、博士学位請求論文の執筆のため、すでに収集済みであった資料の解読を代替的に行うこととした(また、熊本県において資料の所在調査を行った)。それによって、愛媛県における地域青年党の活発な運動実態が明らかとなり、日本海青年党連盟とともに、今後の研究対象に加えることを検討している。
なお、資料調査のための予算は、上記の事情により、〈発展的研究〉のための参考資料として、植民地期朝鮮における「青年」概念の変遷を追った博士論文(ハングル)の翻訳費に充当した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

博士学位請求論文の執筆にエフォートを割いたため、その後の発展的研究として構想された本研究課題の進捗状況は、当初の想定よりもやや遅れている。
しかし既述の通り、特に〈基幹的研究〉の②については、代替的措置によって、当初想定していなかった新たな知見を得ることができた。

今後の研究の推進方策

博士学位請求論文の審査は近く終了する見込みであり、平成26年度はより多くのエフォートを本研究課題に割くことができる。また、〈基幹的研究〉の①(自治体史からの事例抽出)は長期的課題として据え置き、②の事例研究のための資料調査に万全を期すこととしたい。
その上で、当初計画通り、〈発展的研究〉(文献調査と史料状況把握)を並行的にスタートさせる。つまり、〈基幹的研究〉は短期集中型の資料調査(複数回)、〈発展的研究〉は通年継続型の文献調査、という段取りをもって本研究課題の推進を図る予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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