研究課題
若手研究(B)
政策を直接の契機としない、社会の実態レベル・政策外のレベルにおける銭統合の方向性を示す史料を複数検出した。政策レベルについては、成立当初の江戸幕府が基準銭に採用したビタが、すでに信長政権の段階で基準銭に採用されており、秀吉政権もその政策を継承していたことを示した。従来の研究では近世的銭統合政策は家康政権以降のものを軸に語られてきたが、本書ではそれより先行して一六世紀段階で存在していたことを示した。
日本経済史