研究課題/領域番号 |
25770266
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
小原 淳 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (20386577)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ドイツ / 帝政期 / 帝国議会 / ビスマルク / ミリュー論 / 政治文化 / マルクス |
研究実績の概要 |
研究期間の二年目にあたる平成26年度は、まず第一に、平成25年度に十分に達成できなかった、帝国議会に関する全国規模での史料の収集活動を終えた。さらに本年度の課題である、地域レベルでの先行研究の把握、史料収集及び史料分析も行った。 また、並行して、この研究テーマに関連する最近年の研究書Jonathan Sperber, Karl Marx: a nineteenthcentury life, New York/London: Liverlight 2013の訳出作業を行った。同書の著者スパーバーは、1990年代にドイツ帝国議会選挙に関する研究書を発表し、当該分野の国際的権威の一人であるが、訳出した著書にも当該テーマに関する知見が多く含まれている。 さらに、「皇帝生誕祭と国民統合」、『世界史研究論叢』3巻、50~67頁と、「帝政期ドイツの政治構造に関する理論モデルの再検討―帝国議会研究の成果と課題(1)―」、『和歌山大学教育学部紀要 人文科学』 65巻、83~91頁を執筆した。前者では、各地での帝国議会選挙のデータ等を用いて、ヴィルヘルム期の政治文化を論じた。また、後者では、第二次世界大戦後のドイツ帝国議会研究の研究史の整理を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
スパーバー『マルクス』の訳出作業にかなりの時間が必要であったが、並行して複数の論文を作成することができた。ただし、史料収集活動についてはやや遅滞している。
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今後の研究の推進方策 |
2015年度以降も引き続き、計画書に沿った研究活動を行う。ただし、2014年度までに十分に達成できなかった点、とくに地域史レベルでの史料の収集活動については、重点的に取り組む。
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次年度使用額が生じた理由 |
スパーバー『マルクス』の訳出、出版作業等に時間がかかり、史料収集活動等に予定していた旅費の使用が不十分であったため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度の旅費等として使用する。
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