本研究はトュールリヴァー保留地のカジノ産業を事例として、同産業の発展過程に関する歴史学的研究を行った。期間中、カリフォルニア州サンブルーノとワシントンDCにおける公文書館調査と同保留地における計3回の現地調査を行った。結果、同産業の経済的成功を基盤とした先住民の政治的影響力の増加、保留地や部族の土地における部族自治権の強化、部族による周辺地域の活動、機関に対する経済的援助など通した、先住民の非先住民社会に対する様々な影響を明らかにした。以上の研究成果は国内での論文投稿、学会発表、部族議会での報告、『見えざる民から連邦先住民部族へ』(アメリカ研究振興会の助成金受給)の出版を通し広く公開した。
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