研究課題/領域番号 |
25770297
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
波江 彰彦 大阪大学, 文学研究科, 招へい研究員 (40573647)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 廃棄物 / リサイクル / 国際資源循環 / 集団回収 |
研究概要 |
本研究課題の目的は,日本と台湾を主な研究対象として,廃棄物リサイクルのグローバル化とそのインパクトについて追究することである。2013年度は,研究開始当初に設定した4つの研究テーマのうち,主に「国際資源循環や廃棄物リサイクルにかかわるアクターに関する研究」に取り組んだ。その成果の概要を以下に記す。 1.近年の集団回収の変化に関する分析 町内会や子ども会などの住民団体が中心となって定期的に古紙やアルミ缶などの資源ごみを回収するリサイクル活動である集団回収は,日本の廃棄物リサイクルにおいて主要な役割を担い続けてきている。国際資源循環が活発化した2000年ごろからの集団回収の変化について明らかにすることを目的に,2000年度と2011年度の全国市町村別データを比較し,各年度における特徴と二時点間の変化について分析した。分析の結果,(1)集団回収の有無と人口規模との強い関係性,(2)集団回収量とごみ排出量との関係,(3)行政による資源化活動と集団回収との関係,(4)リサイクル全体に占める集団回収の寄与度の変化,などについて明らかにした。 2.日本の主要都市における廃棄物リサイクル施策の変化に関する分析 廃棄物リサイクルのグローバル化が日本の自治体におけるリサイクル施策に与えている影響を明らかにすることを目的に,特に東京都特別区や政令指定都市を対象として調査と分析を進めた。各都市のリサイクル施策に関連する資料や統計データの収集と分析を行い,また,担当部局に対する聞き取り調査も実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究がやや過大であった。また,諸事情により今年度は台湾調査を取り止めたため,その分遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
2年目となる2014年度は,台湾への渡航回数と滞在日数を当初予定よりも多く設定し,1年目の遅れを取り戻しつつ,本研究課題の主な研究テーマである「国際資源循環のアクターネットワークに関する研究」,「台湾を軸とした国際資源循環に関する研究」,「台湾における廃棄物リサイクルの進展に関する研究」を推進していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
諸事情により,当初予定していた台湾調査などを取り止めたため。 2014年度は,台湾への渡航回数と滞在日数を当初予定よりも多く設定し,前年度に取り止めた調査と今年度行う予定の研究計画とをあわせて実施する。
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