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2013 年度 実施状況報告書

「感情の地理学」の体系化に関する研究:地域における効果的な自殺対策に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 25770300
研究種目

若手研究(B)

研究機関近畿大学

研究代表者

村田 陽平  近畿大学, 文芸学部, 講師 (10461021)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード感情の地理学 / 自殺対策 / 理性 / 感情 / セクシュアリティ
研究概要

「感情の地理学」は、21世紀に入ってから英語圏の地理学を中心に議論が活発化している新しい分野である。これまでの議論では、近代が大きく前提としてきた「理性/感情」という二元論的な価値観を再考し、「理性」に比べて軽視されてきた「感情」の諸相が検討されている。本研究の目的は、このようなコンクテクストを踏まえ、日本の自殺対策をめぐる地域問題を事例に、国際的な「感情の地理学」の体系化に貢献することである。日本の自殺率は,金融再生法の下で銀行破綻などが起きた1998年に急増して以降、高止まりを続けており、先進国の中ではワーストクラスになっている。2006年には自殺対策基本法が制定されたものの、現状では際立った効果はみられない。この背景には、日本では、自殺は「個人的領域の問題」とみなされ、「社会的・地域的な問題」として十分に捉えられない傾向があることが問題視されている。本年度は、代表研究者がこれまで実施してきた「セクシュアリティ/ジェンダーの地理学」の視点から、問題を個人的領域に留めようとする構造的類似性を検討した。また、内外の文献調査を通じて、国内の研究実態や海外の研究動向を検討し、自殺対策が進展している国では、WHOの「自殺は避けられる死」というように社会的・地域的な問題として捉えられていることを確認した。なかでも、国内の精神科病院をなくしたイタリアの先進的取り組みや、かつて自殺率が高かったフィンランドのオープンダイアログ活動やスウェーデンのファミリー・ケア財団「癒しの家」の取り組みの可能性などを検討した。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は内外の多様な文献・資料調査を実施することができ、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後の研究推進方策としては、具体的な日本の地域調査を実施し、研究のオリジナルな視点の構築を目指していく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Toward the development of the geography of gender in Japan: advances in research and prospects2013

    • 著者名/発表者名
      Yoshida,Y.,Murata,Y.,Kageyama,H
    • 雑誌名

      Geographical review of Japan series B

      巻: 86 ページ: 33-39

    • 査読あり
  • [学会発表] Toward the development of the geography of gender in Japan: advances in research and prospects

    • 著者名/発表者名
      YOSHIDA Y, MURATA Y, KAGEYAMA H.
    • 学会等名
      Pre-Conference of the IGU-Commission on Gender and Geography
    • 発表場所
      Nara Women's Univerity
  • [図書] セクシュアリティの地理学『人文地理学辞典』(人文地理学会編)所収2013

    • 著者名/発表者名
      村田陽平
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      丸善

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公開日: 2015-05-28  

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