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2015 年度 実施状況報告書

「感情の地理学」の体系化に関する研究:地域における効果的な自殺対策に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 25770300
研究機関近畿大学

研究代表者

村田 陽平  近畿大学, 文芸学部, 准教授 (10461021)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード感情の地理学
研究実績の概要

今年度は、人文地理学会第120回地理思想部会において、「メンタルヘルスの地理学」に関するセッションを開催し、日本における感情の地理学の展望を行った。日本では、具体的な事例研究が乏しいことを踏まえ、どのような研究の方向性が可能であるのかをさまざまな角度から検討し、参加者と議論を交わした。また、感情の地理学に関わる日本の一つのケーススタディとして、従来の西洋医学的治療にかわる代替医療をもとに、人間の生(健康)に対するアプローチを行っている日本の滞在施設などを調査した。自然農法や東洋医学的療法などをもとに、化学物質過敏症やメンタルヘルスの課題を抱えた多様な人々を受容することで、従来の治療の枠組みより開かれた空間や場所を提供していることが判明した。さらに、感情の地理学の理論化にむけて、「感情」概念を最近の心理学におけるACTの視点や日本発祥の森田療法の視点から検討した。現代では、心理学や精神医学の普及により感情や心のあり方を多様な視点から捉えられるようになっているが、ACTや森田療法では、さまざまな感情を「自然なもの」として受容し、問題的な「循環思考」に対して能動的に捉える点に注目した。とくに森田療法による「感情の法則」は、主に心身一元論によっており、それに依拠すれば、従来の地理学が大きく依拠していた「理性/感情」という二元論を乗り越え、新たな感情の地理学理論の構築につながるものと思われる。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

感情の地理学に関わるフィールドワークとともに理論化も順調に行っている。

今後の研究の推進方策

最終年度としてケーススタディをまとめ理論化を行う。

次年度使用額が生じた理由

冬期から春期に予定していたフィールドワークがスケジュールの都合上実施できなかったため。

次年度使用額の使用計画

資料調査やフィールドワーク費として使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 学会展望 文化地理2015

    • 著者名/発表者名
      村田陽平
    • 雑誌名

      人文地理

      巻: 第67巻3号 ページ: 34-35頁

  • [雑誌論文] 日本におけるメンタルヘルスの地理学に向けて2015

    • 著者名/発表者名
      村田陽平
    • 雑誌名

      人文地理

      巻: 第67巻4号 ページ: 77頁

  • [学会発表] 日本におけるメンタルヘルスの地理学に向けて2015

    • 著者名/発表者名
      村田陽平
    • 学会等名
      人文地理学会第120回地理思想研究部会
    • 発表場所
      奈良女子大学
    • 年月日
      2015-07-04 – 2015-07-04

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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