研究課題/領域番号 |
25770303
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
古谷 伸子 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (20514326)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 文化人類学 / 民間医療 / タイ |
研究実績の概要 |
本年度は、北タイのチェンマイ県および東北タイのサコンナコン県で現地調査を実施した。 チェンマイ県では、クライアントへの生薬の配布や入れ墨など、民間治療師の日常的実践について参与観察を行うとともに、政府主導の民間医療関連事業についての最近の動向把握につとめた。チェンマイ県保健局におけるタイ医療・民間医療に関する識者選出委員会設置の顔合わせ会議や保健省タイ医療代替医療開発局主催の会議にオブザーバーとして参加し、タイ医療・民間医療に関する政策決定のなかで地方の意思がどのように反映されるのか、また土着かつ個別の民間治療師の知識から標準化された知識が作られていく過程などについて、その一端を知ることができた。 サコンナコン県では、昨年度に引き続き、農業を基盤として森林保護や薬草加工などのさまざまな事業を行っている民間団体の施設を訪問しその所在村に滞在して、同団体における民間医療関連事業の地域的文脈を把握した。薬用としても利用されることがある藍(カーム)で染めた布の生産、森の中から採ってきた薬用植物も多数植えられている複合農業の畑、モー・ヤオと呼ばれる精霊儀礼などを参与観察し、また関係者から聞き取りを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
民間医療関連事業における最近の動向を知ることができた。また、東北タイの事例について地域的文脈を把握することで理解が深まった。ラオスでの概要把握調査は次年度に見送った。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに収集した資料の分析を進め、不足部分を補うための補足調査を行う。また、ラオスでの概要把握調査を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
現地調査の期間が当初予定よりも短かくなったため、若干の未使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
翌年度分とあわせて現地調査旅費に充てる。
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