研究課題
本年度は、日本法に関し、有期雇用労働に関する労働契約法の改正、パートタイム労働法の改正や同法の解釈を示した裁判例、請負・労働者派遣の仕組みのもとで生じている課題の検討を行い、それぞれ、図書・論文の形で著すことができた。具体的には、有期雇用労働・パートタイム労働について、均衡処遇を求める規制が新たに導入されたが、それらが、どのような対象に及ぶのか、また、規制に反する処遇が私法上どのような効力をもつのかといった諸点について検討を加えた。さらに、雇用差別禁止法において、障害の有無等の労働者の個人情報の保護が、差別禁止の実効性を確保するためにも重要であることから、日本において、労働者の個人情報の保護がどのように行われているのか、立法・判例等を分析し、基本的には諸外国と同様の比例原則に即した法制となっていると分析し、英語論文の形で発表した。以上のように、今後、雇用差別禁止法の発展の可能性を分析するに当たって必要となる、現行の日本法の分析を固めることができた。また、諸外国の年齢差別禁止法について総合的な検討を行い、定年制等、年齢差別ではないかとして日本で問題となっている雇用慣行は、諸外国では必ずしも違法とされていないことを明らかにし、年齢差別禁止の中核的部分は、加齢によって能力は劣るというステレオタイプによる取扱いを違法とすることにあるという考察の結果を、日本労働法学会において報告するとともに、同学会誌において発表した。
3: やや遅れている
当初想定した外の業務に従事する必要が生じたこと、また、日本法に新たな展開がみられ、その分析に時間を要したため。
現地での資料収集・インタビュー等もさらに行い、外国法分析についてまとめて成果として著したいと考えている。
夏季に資料収集・インタビュー実施を予定していたが、他の業務によりインタビュー実施が叶わなかったため。
資料収集・インタビューをより多く実施することを計画している。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) 図書 (3件)
ジュリスト
巻: 1476号 ページ: 22-28
中央労働時報
巻: 1185号 ページ: 24-32
日本労働法学会誌
巻: 124号 ページ: 46-54頁