研究課題/領域番号 |
25780058
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
清水 真希子 東北大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (50302641)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 運送法 / 取引法 |
研究概要 |
平成25年度は、下記の点を中心に研究が進展した。 (1)方法論 実証的な研究を進めるにあたり、方法論を周到に準備することが不可欠である。平成25年度は、ケース・スタディの方法論について他の社会科学分野の知見を参照して検討を行い、ケース・スタディという方法論が取引法の研究手法として特に適しているという認識を得るとともに、取引法の研究への適用にあたって必要となる考察を行った。 (2)業法上の規制の変遷について 各種のフォワーディング事業のあり方には業法上の規制が影響を与えている。運送取次業・利用運送業に関する規律は、戦後、大きくは規制緩和の流れに沿って変遷を遂げてきた。平成25年度は、議論の前提として、業法上の規制の変遷について、モードごとの確認を行った。 (3)航空フォワーダーについて 各種のフォワーダーのうちでも、航空フォワーダーは特に資料が乏しい分野である。そこで、特に国際航空フォワーダーについて、国際航空運送協会(IATA)の規律を中心として調査を行い、航空会社との関係をてこにして国際航空フォワーダーの取引の把握を行った。 (4)通運業について 通運業について明治からの歴史的展開および通運計算に関して、詳しく調べる機会を得た。通運業はある意味では近代以降の日本におけるフォワーダーの原初的な形態であるといえる。通運業は明治以降の交通インフラ整備の進展、第2次世界大戦、労働問題などの影響を大きく受けて独特な歴史をたどっているが、現在の通運業を理解する前提としてそのような歴史の把握を行った。また通運計算は、積地と揚地での清算の必要という各種のフォワーダーに共通する課題に対処するものであるため、他のモードとの比較のため、明治以降の資料の収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
通運業に関する予定外の調査の機会を得ることができ、そのため外国法の調査とヒアリングは必ずしも十分に進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、早急にヒアリングを開始するとともに、外国法の調査を進めたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
外国法の調査およびヒアリングに遅れがあるために若干の未使用額が生じた。 平成26年度に、外国法の調査およびヒアリングを実施する予定である。
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