• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

国境を越える代理懐胎と子どもの身分関係の保護

研究課題

研究課題/領域番号 25780062
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

デ アウカンタラ マルセロ  お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (20565676)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード民事法学 / 親子関係 / 身分関係 / 代理母 / 国際代理懐胎
研究実績の概要

本研究の3年目となる平成27年度は、「2. 国際代理懐胎条約に関する研究」を行い、その中でも主に「2.1. ハーグ国際私法会議における国際代理懐胎条約の有効性」について、検討を試みた。本研究を構成する研究項目のうち、平成25年度では「1. 国境を越える代理懐胎と外国裁判所での子の身分関係の保護に関する研究」「1.1. イギリスにおける対応」を、平成26年度では「1.2. フランスにおける対応」を、当初の計画通りに行った。「子どもの福祉」という要素を重視するイギリスの考え方と「公序良俗」という要素を重視するフランスの考え方との関係や動向について分析し、理解を深めることができた。平成27年度は、前述の2つの考え方を調整しようとするものである国際代理懐胎条約を中心に研究を行った。
ハーグ国際私法会議(オランダ)において行われている国際代理懐胎条約のための準備作業に関連した報告書や意見書などの資料・文献・情報を収集するために、ライデン大学やアムステルダム自由大学の研究者と打合せを行い、オランダをはじめとするヨーロッパ諸国における代理懐胎をめぐる最近の裁判例や立法、学説の動向に関する重要な情報を得ることができ、国際社会が直面している課題(特に国際代理懐胎)について把握することができた。また、ハーグの平和宮図書館にてハーグ国際私法会議で検討されている国際代理懐胎条約のための準備作業に関する情報や資料の収集を行うことができた。
有意義な情報収集・資料収集等を行うことができたが、資料・文献の整理作業および研究成果の取りまとめに遅延が生じたため、この部分については、期間延長申請を行った上で次年度まで研究継続が必要であると判断した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者は、所属講座の講座主任に任命され、運営責任者として講座の管理運営を統括するなどの校務で多忙となり、特に平成27年度に収集した国際代理懐胎に関する資料・文献の整理作業および研究成果の取りまとめに遅延が生じたため、研究期間の1年延長を申請し、承認された。このため、平成28年度に本研究課題を完了させる予定である。

今後の研究の推進方策

平成28年においては、研究が遅れている項目である「2. 国際代理懐胎条約に関する研究」を中心に前年度に収集した国際代理懐胎に関する資料・文献の整理作業を行い、これまでの実績を踏まえて研究を進めていく予定である。具体的には、子どもの身分関係の保護の観点から国際代理懐胎条約の有効性について分析するとともに、国際代理懐胎条約成立の日本法へのインプリケーションについて考察し、研究の最終的な取りまとめを行う。得られた研究成果を論文にまとめて学術雑誌に投稿することを目標とする。

次年度使用額が生じた理由

平成27年度には海外出張旅費や物品費を節約することができたため未使用額が発生した。

次年度使用額の使用計画

上記の未使用額を平成28年度の研究遂行に使用する予定である。具体的には、研究成果の取りまとめや日本法の情報収集のために、国内への出張旅費に使用する予定である。また、関連図書の購入を行う予定である。

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi