研究課題
若手研究(B)
重複保険となる場合の保険金給付義務相互の関係については、日本法の下では、連帯債務関係と考えることも、独立関係と考えることも、論理的にはともに排除されない。個別の論点において、当該場面特有の事情を踏まえた解釈論を積み重ね、その帰結から帰納的に性質決定について考察するべきであろう。重複保険の保険給付の調整ルールが相矛盾することとなった場合の解決手法や考慮要素については、アメリカ法の判例が参考になる。もっとも、事前に対処法を明らかにしておくことが望ましい。
民事法学