国際複合一貫輸送において荷主と運送業者との間に介在し、重要な役割を果たしているフレイト・フォワーダー(以下、フォワーダー)の地位をどのように法的に位置づけるべきかという現代的問題に関して、実際のフォワーダーの業務内容の時代的、質的変容を考察するとともに、伝統的海運国である英国及び英法系諸国におけるフォワーダーの性格を検討した。その結果、同法系の下ではフォワーダーを荷主の代理人としての地位から運送契約の主体として捉えられており、その地位の識別やそれぞれの理論構成に関して新しい示唆を得ることができた。
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