現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画では25年度はEUでのインタビューを予定していたが、「研究実績の概要」で述べたように、米国スタンフォード大学で研究する機会に恵まれたたため、市民社会(NGO)が活発であり多民族国家である米国における移民等に関する調査研究にも射程を広げ、在アメリカのNGOにインタビューを行った。これらは今後のEUやASEANでの地域機構およびNGO(市民社会)をめぐる調査においても大変重要な素地となるものであり、同研究を深めるものである。 その他には、当初の研究計画通り、EUおよびASEANといった地域機構に関する先行研究のフォローやEUにおける地域ガヴァナンス理論モデルの探求、およびASEANにおける地域ガヴァナンスの現状を先行研究から概観した。それらの研究成果は共著 Benny Teh Cheng Guan (ed.), Globalization, Development and Security in Asia: The WSPC Reference on Trade, Investment, Environmental Policy and Economic Integration, World Scientific Publishing Company Inc. に刊行予定である。さらに人身売買のみならず、広く人間の安全保障をめぐる諸問題についても探求し纏めた。これは人身売買問題の位置づけや形成要素を明らかにするためにも大変重要であり、この研究成果は、今後の著書の執筆において重要な要素となるものである。
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