研究の最終年度になり、期間中の研究成果をまとめ、国際安全保障学会で研究報告を行なった。「日韓安全保障協力と日本の安全保障ー三つの安保危機への対応」というタイトルで、朝鮮半島の安保危機に日米韓3国がどのように対応したのかを三つの安保危機の比較を通して分析した。全面戦争ができない朝鮮半島の分断体制下の安保危機が、政治・外交問題化していたことに着目し、日韓がどのように協力可能な領域を見出したのか、米国はどのように介入していたのかに重点をおきながら、脅威認識のギャップ、政策的対立、政策調整の過程を描いた。戦略的選択によって生まれた日米韓トライアングルのダイナミズムを明らかにすることができた。学会で受けたコメントを踏まえ、学会誌への論文投稿を準備している。
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