• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

英国サッチャー政権の国際通貨戦略:ヨーロッパ統合とグローバル化の間

研究課題

研究課題/領域番号 25780116
研究種目

若手研究(B)

研究機関明治学院大学

研究代表者

池本 大輔  明治学院大学, 法学部, 准教授 (40510722)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードグローバル化 / 国際通貨制度 / 国際資本移動 / 新自由主義 / ヨーロッパ通貨統合 / 東西冷戦
研究概要

本研究は、1980 年代に国際通貨体制が大きく変化する中、イギリスのサッチャー政権がアメリカ主導の金融グローバル化を後押しする一方、ヨーロッパの通貨統合から距離をとるようになった経緯と理由、ならびにその帰結を明らかにすることを目的としている。本年度は、その研究時間の大半をイギリスのナショナル・アーカイブ、アメリカのレーガン大統領図書館における政府資料の収集とその読解のために費やした。
2013年8月19日から31日までロンドンに滞在し、ナショナル・アーカイブにおいて1980年代イギリスに関する首相個人文書・内閣文書・大蔵省文書の収集・写真撮影にあたった。収集の対象としたのは、研究テーマに直接関わる国際資本移動自由化に関する文書と欧州為替レートメカニズム参加に関わる文書が中心であるが、イギリス政府の政策形成の背景を理解するため、国内経済政策やアメリカとの外交関係に関する文書もあわせて収集した。約二週間の滞在で10,000頁程度の文書を収集することが出来た。
続いて2014年2月18日から3月1日まで、ロスアンジェルス近郊にあるレーガン大統領図書館でアメリカ側の資料収集を行った。収集の対象としたのは英米関係に関する文書の他、アメリカの国際通貨制度に対する政策や国内金融政策に触れた文書である。とりわけ、1985年プラザ合意に至るアメリカの政策転換の過程を裏付ける文書が発見できたことは大変有意義であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画通りイギリスとアメリカで各1回のアーカイブ・リサーチを行った。アメリカ側は初めて訪問する公文書館であったが、事前に当地のアルキビストとコンタクトをとるなどして、当初想定していた以上の資料を収集することができた。

今後の研究の推進方策

イギリスでは現在年末に2年分の政府文書が公開されるので、次年度もロンドンのナショナル・アーカイブにおいて、2013年の年末に公開された資料の収集にあたりたい。アメリカ側では経済政策策定で中心的な役割を果たす財務省関連の文書の収集のため、いずれワシントンにあるナショナル・アーカイブでリサーチを行う必要があるだろう。

次年度の研究費の使用計画

年度末に行った海外出張分の精算を翌年度に回したため、次年度使用額が生じた。
主として、引き続きイギリスにおけるアーカイブ・リサーチを行うために使用する。

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi