金融リスク評価とリスクマネジメントに関する研究分野において、第一に、オプション価格から逆算されるインプライド・ボラティリティのジャンプ成分は、金融危機の期間における一部の実現ボラティリティの予測に対して有効あった可能性を示した。第二に、高頻度データから計算される実現分散共分散行列を用いて、先物によるヘッジポートフォリオの分散を最小にするようなヘッジ戦略を検討した。そのショートヘッジ戦略は、リーマンショックや東日本大震災直後のような資産価格変動が極めて大きい時期を除けば、実現分散共分散行列を使用しないモデルに比べて相対的に良いパフォーマンスをもたらすことが示唆された。
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