研究課題/領域番号 |
25780156
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
荒 知宏 福島大学, 経済経営学類, 准教授 (80648345)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 国際貿易 / 契約と制度 / マッチング / アウトソーシング |
研究概要 |
平成25年度の研究実績として、以下の2つを挙げることができる。 まず、既に挙がっている2つの研究成果を国内・国外のセミナーやコンファレンスで発表したことである。国内では京都大学や東北大学などの3つの大学で発表を行い、国外ではアメリカのMidwest International Trade Conference、ヨーロッパのEuropean Trade Study Group Conferenceなどを含んだ4つの国際コンファレンスで発表を行った。それぞれの発表では参加者から有益なコメントや示唆を得ることができ、それを元に論文を改訂してその質を高めることを行った。発表した2つの論文は現在、国際的な査読付き学術誌に投稿中である。 次に、科研申請に出したテーマに基づいた2つの新規研究に着手し始めたことである。1つ目の研究は日本国内の研究者との共同研究であるが、簡単なモデルを使って分析を進め、核となるであろう結果は既に得ている。また、一度ではあるが国内の学会で発表を行い、既存研究との差別化や今後の方向性などについて様々な意見を頂いた。その意味では、今後に研究を更に進めるための下地を作ることはできたと思われる。2つ目の研究はオーストラリアの研究者と共同研究である。こちらは1つ目の研究に比べると進み具合は遅れており、基本的な分析の枠組みを構築している段階である。遠隔地の研究者との共同研究であるため、普段は主にメールやスカイプで連絡を取っているが、詳細を詰めるために平成25年8月と26年3月にオーストラリアを訪問し、その研究について綿密な話し合いを持った。今後はプロジェクト期間内に、この研究についても完成に近づけていくように努めたい。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
既に成果が挙がっている研究の学会発表という点では、3つの国内大学、4つの(事前の査読付きの)国際コンファレンスで発表したという点において、当初の予定通りの結果を残したと言える。今後は本研究の成果を広く公表するためにも、査読付きの学術誌に掲載を認められるように努力していくつもりである。 新規研究の開始という点では、当初の予定では3つの構想があったが、現時点で着手しているのはそのうちの2つのみで、その進み方も十分なものとは言えず、これから一層の努力が必要となる。その一方で、1つの研究は基本的な分析が完成していて既に学会で発表しているので、この研究については本プロジェクト期間内に完成させ、学術誌への論文投稿という段階までに十分に達することができるだろう。もう1つの研究については不確定な要素が多いものの、今後はこちらの研究にも十分な時間を割いていく予定である。最終的には、最低でも当初予定していた2つの構想を平成27年度までに完成させることを目指したい。
|
今後の研究の推進方策 |
まず、既に成果が挙がっている研究については、査読付きの学術誌に投稿しているので、その結果を受けて掲載を許可されるように努めていく。 一方、新規の研究については、平成25年度に開始した1つ目の研究の完成度を高め、国内・国外の学会などで発表することを目標としている。既にこの研究は平成26年度春期開催の国内学会に応募し発表を受理されているし、平成26年度夏期には欧米で開催予定の複数の国際学会で発表するように準備を進めている。おそらく平成26年度中に論文の形にまとめ、3つから5つの国内または国外の学会で発表することができるだろうと思われる。その上で、平成27年度中に査読付き学術誌に投稿することを目指したい。また、2つ目の新規研究についても、平成26年度中に論文の形にまとめ、平成27年度から学会などで発表していくことを目標とする。具体的には平成26年夏にオーストラリアの共同研究者が学会発表で日本を訪れる機会があるので、(訪問中に集中的に議論を交わして研究を進めるためにも)それまでに一定の結果をまとめ、平成27年度3月に私がオーストラリアを訪問して論文の最終的な確認をする予定である。
|