研究課題/領域番号 |
25780175
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
内田 俊博 中京大学, 経済学部, 准教授 (60463113)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 経済実験 |
研究概要 |
本研究では、人々が何らかのきっかけで環境行動をとったとき、どのような条件下でそれが短期的・長期的に環境的に責任ある行動・倫理的行動につながるのか、また責任ある行動・倫理的行動をとるようになるプロセスはどのような要因により影響されるのか、主に経済実験とアンケート調査を用いて明らかにすることを目的としている。平成25年度は、主に既存研究の文献レビューを行い、実験計画を精緻なものにすることに力を注いだ。研究開始当初は、以下のように実験を進めることを計画していた。 1、環境行動の形態の違いがその後の環境的に責任ある行動・倫理的行動に及ぼす影響 2、環境行動のコストの違いがその後の環境的に責任ある行動・倫理的行動に及ぼす影響 しかしながら、文献レビューと実験計画の再検討を行う中で、この2つの実験では経済理論との関係性が不十分であるとの判断に至った。具体的には、アイデンティティの役割をより実験に反映させ、アイデンティティの役割を直接検証できるようにした方が、既存の経済理論を拡張したり新たな経済理論を構築したりするうえで有用であると考えた。そのため、当初の実験計画を修正し、プライミングにより被験者のアイデンティティを操作したり、そのうえでアイデンティティの変化を測定したりすることを盛り込んだ。そのため、主に心理学分野の文献レビューを再度行い、経済実験においても応用できるような手法を本研究に取り入れた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
経済実験の具体的な内容において、より経済理論に大きなインパクトを与え、研究全体の質が高くなるような変更点を考えつき、実験計画の詳細を修正することに時間がかかったため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度及び来年度は経済実験を実際に進める。研究計画全体については大きな変更はない。ただし、実験の詳細については、当然研究が進展し新たな知見が得られれば、この知見を活かして場合によっては修正して実施する。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究計画に遅れが生じ、 (1)経済実験を実施できなかったため、予定していた実験の被験者への支払いがなかった (2)予定していたアンケート調査が実施できなかったため、アンケート調査会社への支払いがなかった。 今年度は経済実験及びアンケート調査を適切に実施する。アンケート調査に100万円程かかるので、大きな未使用金が発生することはないと考える。
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