中国への特許出願が近年は急増している。本研究では、それらの特許の質について、権利の生存率や被引用件数、サイエンス・リンケージ等の指標により多面的に測定するとともに、特許出願の増加の要因の一つとして国際共同発明に注目し、その頻度や決定要因について、他のOECD諸国と比較しつつ分析を行う。平均的な中国特許の質は向上しつつあり、特に海外にも出願されている発明の質は比較的高い。中国居住または中国国籍の発明者によるPCT出願に注目すると、中国国外における国際共同発明のシェアが最も多く、発明活動のグローバル化の進展が著しい。
|