本研究は、経営環境の変動に対しての企業の適応行動並びに環境の構築行動についてのモデル化と評価法開発を目的として実施するものである。具体的には、企業の環境適応行動について、組織内部における適応行動と外部環境への働きかけと、その効果について明らかにすることを最終目的として研究を進める。この課題を果たすために、これまで実施してきた組織のケイパビリティに関する学習についての実証研究、ダイナミックケイパビリティの測度に関する研究を発展させることをに加え、企業の環境適応のダイナミクスとそれらの共進化の構造を定量的を行う。
本研究課題の最終年度の成果として、評価法開発のためのモデルの改善を実施し、モデルの推定を試みた。特に、これまで行なってきた組織能力のダイナミズムに関する研究で、データの制約上行えなかった組織能力学習の一般化についての研究、ダイナミックケイパビリティ尺度の評価研究、戦略グループ論の動学化について検証を行った。
引き続き分析を行い学会誌等に報告予定である。
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