本研究では、エネルギー・環境技術のイノベーションのプロセスを実証的に明らかにした。特に、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)から支援を受けた民間の技術開発プロジェクトのデータを分析し、事業化成果や波及効果に影響を与える要因を特定した。 分析の結果、エネルギー・環境技術の開発プロジェクトでは、そうでない場合に比べて、より多くの追加的な予算を得る傾向にあり、つまり開発投資の補完性が明らかとなった。ただし、その場合、必ずしも事業化成果には結びつかないことも明らかとなった。また、プロジェクト外部との情報交換は、事業化可能性や波及効果に正の影響をもつことも明らかとなった。
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