研究課題/領域番号 |
25780244
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
富田 純一 東洋大学, 経営学部, 准教授 (30396824)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 再生可能エネルギー / 太陽光発電 / 国際競争力 / アーキテクチャ / 産業政策 |
研究実績の概要 |
本研究では、再生可能エネルギー産業を対象にして、製品・サービスの設計思想である「アーキテクチャ」概念と産業政策の両面から国際競争力への影響及び技術伝播のメカニズムを解明することを試みる。従来、企業の国際競争力とアーキテクチャ、国際競争力と産業政策との関係に着目した実証研究は進められてきたが、三者の相互関係を同時に分析した研究はほとんどない。再生可能エネルギー産業では、アーキテクチャのみならず、各国のR&D・投資インセンティブなどの産業政策が国際競争力に及ぼす影響は大きい。本研究では、同産業を対象として、アーキテクチャの変化および産業政策が国際競争力に対してどのような影響を及ぼすのか、そのメカニズムの解明を試みる。 27年度は、先に構築したフレームワークの精緻化を図りつつ、太陽光発電産業と電力自由化を中心に情報収集と分析を行った。市場シェアデータに関しては、公開情報をもとにアップデートを行った。アーキテクチャに関しては、先に開発した測定指標に基づいて、日中の太陽光発電システムの設計・施工・メンテナンスを中心に、アーキテクチャ分析を行った。産業政策については、日中を中心にシンポジウム参加などを通じて情報収集を行った。 これらの調査研究の結果、中国企業はドイツ、スペイン、米国、日本など太陽光普及政策の導入国へ大量に参入を果たしていること、日本市場における中国企業の戦略はコスト・リーダーシップ戦略から品質・サービス重視の戦略にシフトしてきたことなどが明らかとなった。また、日本市場に関しては2016年4月の電力自由化を前にして太陽光をはじめとする再生可能エネルギーも有力電源になりうること、新たな事業機会を狙い、地方自治体を含む様々な事業主体が新規参入を図ろうとしていることなども明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
27年度の研究計画のうち、分析フレームワークの精緻化、市場データのアップデート、アーキテクチャ分析に関して、ほぼ計画通り進めることができたと考えている。しかし、上海バブル崩壊等の影響により、中国の関連企業や産業政策に関する調査が十分に出来なかったので、28年度の課題としたい。
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今後の研究の推進方策 |
27年度の研究成果を踏まえ、28年度は前半に中国の関連企業や産業政策に関する調査を終え、後半はこれまで成果をまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
上海バブル崩壊等の影響により、上海での中国関連企業調査が中止になったため。
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次年度使用額の使用計画 |
28年度の使用計画としては、太陽光発電を中心とする再生可能エネルギーに関する海外(とりわけ中国)調査、国内企業調査、国内外学会参加、PC関連消耗品に関する支出を予定している。 繰越額については中国企業を中心とする海外調査費用に支出する予定である。
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備考 |
東洋大学研究者情報データベース http://ris.toyo.ac.jp/profile/ja.sGL7KYjZ5cHSRoie68wqUQ==.html
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