2015年度は、当初の計画通り、前年度に投稿した査読付き論文が受理されるとともに、国際学会での研究発表、2016年度の国際学会発表に向けた論文の執筆投稿を行った。この他、招待論文を執筆した。 一つ目は、査読付き学術誌『日本経営学会誌』に受理された論文である。既に校正済であり2016年度中に公刊予定である。本論文は、日本の音楽産業で発売された2万曲のシングル楽曲データから、プロジェクトチームの経済的成功に結実するチーム構成とネットワークについて定量的調査を行ったものである。なお、本論文は、10月に行われた国際学会Strategic Management Societyの年次大会で発表した内容を加筆修正したものである。 二つ目は、査読付き学術誌『産業経営』に受理、公刊された論文である。本論文は、日本の音楽産業におけうるレコード会社、音楽プロダクション、音楽出版社間の取引関係を分析し、レコード会社のパフォーマンスを高めるネットワーク構造について定量的調査を行ったものである。 三つ目は、早稲田大学大学院経営管理研究科の入山章栄准教授との共同研究であり、2016年8月に行われる国際学会Academy of Management(AoM)の年次大会の審査を通過し、発表が確定した論文である。日本の音楽産業で発売された約9千曲のシングル楽曲データから、プロジェクトチームの経済的成功に結実するクリエイターの個人内多様性について定量的調査を行ったものである。なお、本論文はAoMのOrganization and Management Theory部門のBest Papersにノミネートされている。 最後の論文は、2016年に発行される『経済叢書』に招待投稿した論文である。本論文は、日本の音楽産業におけるクリエイターのネットワークの変化について定性的調査を行ったものである。
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