本研究の目的は、提携管理活動を分析することを通して、組織の内部統合活動を分析することである。日本の医薬品産業の発見事実から明らかになったことは次のことであり、これらは既存研究では明らかになっていなかった点である。(1)外部統合、(2)内部統合、(3)プロダクトあるいはプロジェクトマネジャーとラインマネジャーに対する意思決定に与える力、(4)標準化された経営実践と標準化されていない経営実践、である。提携管理活動は、機能的に分化した組織を統合し、外部の提携相手との統合も実現するものであり、提携管理者は組織内の統合機能として働いていると解釈できる。
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