保守(maintenance)とは、情報システムの不具合を修正するいわば後ろ向きの作業で、本来は不要な作業であるかのように考えられてきた。しかしながら、保守には現行システムの不具合の修正だけではなく、経営戦略や業務改革、および環境変化に対応するための極めて重要性の高い作業が大きな割合を占めており、保守を安易に削減することは、企業の効率性、生産性、競争力に対して致命的な損失を生じさせる可能性がある。多くの保守作業の目的は、利便性の改善とともにシステム価値の向上にある。したがって、保守の役割をマネジメントの視点からビジネス価値と紐付けて正しく管理していくことが重要である。
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