2000年代に入り世界自動車市場は新興諸国においても急拡大している。それゆえ自動車企業には一部の先進諸国市場のみならず、新興諸国市場への対応も求められている。 本研究は上記市場状況と自動車の標準化との関係を考察した。過度に厳格な標準化を採用していた自動車企業は、新興諸国を含めた市場の多様性等に対応できず、標準化手法の柔軟性向上を図った。逆に過度に柔軟な標準化を採用していた自動車企業は、新興諸国のコスト水準等に対応できず、標準化手法の厳格性向上を図った。 すなわち上記市場への対応が、標準化アプローチの厳格性また柔軟性の程度に強い影響を与えていた。
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