本研究の主な目的は、学際的アプローチを使い新興産業におけるイノベーション普及について検証することである。 この研究では、限定合理性、制度派理論と探索理論に関する理論を組み立てた。クラウドコンピューティングや遺伝子組換え作物という2つのイノベーションに焦点をあて、前者では、新興国におけるクラウドコンピューティングの普及について、そのイノベーションの特徴と新興国の制度的特徴を分析し、制度要因の重要性を明らかにした。後者では、遺伝子組換え作物の導入に関する国際比較のデータを使い、国による遺伝子組換え作物の導入は目的指向であり、資源依存、社会的比較や関係により引き起こされる過程であることを発見した。
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