研究課題/領域番号 |
25780273
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
石田 大典 帝京大学, 経済学部, 助教 (80507872)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | メタアナリシス / 先行研究のレビュー / 仮説モデルの構築 |
研究実績の概要 |
本年度は、前年度から継続している文献レビューを中心に研究に取り組んだ。具体的には、(1)先行研究を基にしたメタアナリシス、(2)市場学習に関する測定尺度の整理と日本語版の作成、(3)仮説モデルの構築である。先行研究を基にしたメタアナリシスでは、先行研究の蓄積が膨大であったため、研究の整理に時間がかかってしまっている。そのため、分析は進めているが、すべて完了しているわけではない。市場学習に関する測定尺度の整理と日本語版の作成については、Kim and Atuahene-Gima (2010)、Atuahene-Gima(2005)、He and Wong (2004)、Fernhaber and Patel (2012)、Jansen, Van Den Bosch, and Volberda (2006)などの代表的な尺度を日本語訳し、バックトランスレーションを行った。仮説モデルの構築に関しては、市場学習に影響を及ぼすであろう様々な組織要因を検討し、いくつかの仮説を構築した。また、2014年度に予定していた日本語版の尺度の信頼性と妥当性を検討するための調査については、所属大学の変更などによりエフォートの割合が下がってしまったため実施には至っていない。 2015年度では、2014年度で導出した仮説を検証するために日本企業を対象とした調査を行いたい。そのデータを用いて仮説の検証とともに尺度の信頼性を検討したいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、所属する大学が変わり、新規に担当する科目が多く増えたため、当該研究プロジェクトに対するエフォートの割合が著しく低下してしまった。そのため、主たる研究目的である市場学習尺度の日本語版の信頼性と妥当性を検討するための調査までには至ることができなかった。結果として、現在までの達成度は60%ほどであると言える。一方で、日本語版測定尺度開発のための翻訳とバックトランスレーションの作業は完了している。また、前年度から継続して取り組んでいる文献レビューを基に、探索型市場学習と開発型市場学習に関するいくつかの仮説を導出した。
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今後の研究の推進方策 |
2015年度は、本研究に割り当てるエフォートが大幅に増加できる予定であるため、今までの遅れを取り戻すことは十分に可能である。また、スムーズな調査実施を行うため、調査票の袋詰めやデータの整理などについては、アルバイトを雇用することも検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画していたインターネット調査を実施することができなくなったため。
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次年度使用額の使用計画 |
2015年度において大規模な郵送調査を実施する予定である。また、可能であれば同一サンプルに対して時点を変えて2回調査を行いたい。
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