本研究では、消費者の情報探索活動量が購買後満足に及ぼす影響について解明を図った。特に、近年の情報技術環境の変化に鑑み、製品の購入を検討している段階ではあまり情報探索を行っていなかった消費者が、購買直前に膨大な情報を収集するという状況に注目した。 アウターの購入検討者を対象とした2時点にわたる調査を実施し、回答を分析した結果、購買直前に多くの情報を収集した場合、製品関与が低い消費者は情報過負荷状態に陥り、最適な選択が行われず、購買後の満足度が低下する傾向などを見出した。こうした知見は、情報探索研究、情報過負荷研究、マーケティング・コミュニケーション研究に有益な示唆を提供するものである。
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